旅の写真から ～その⑫～

　1９９７年２月、有休２日と土日を利用し、３泊４日の行程で冬の北海道に出かけました。この旅では、新千歳空港を起点にＪＲの周遊券を利用して道内を巡り、美瑛の丘、網走の流氷の海、釧路のタンチョウヅルなど冬の北海道の写真撮影を目的としました。
　旅の初日、一番早い便を利用したので、１０時前には新千歳に到着。すぐに列車に乗り、美瑛を目指したものの、積雪の影響で予定より遅れ、１３時頃到着しました。美瑛でも雪が降り続き、期待していた青空と大雪の山々の景色を見ることができず、予定していた丘巡りをどうするか迷いましたが、結局レンタカーを借りて、初めての冬の北海道のドライブを決行しました。視界を遮る吹雪と雪道の走行は多少緊張したものの、これまでの旅でチェックした撮影ポイントを巡り、真っ白な風景を写真におさめました（写真１・２枚目）。

　美瑛の丘巡りの後、深夜発の網走行きの特急「オホーツク」に乗り継ぐため、再び札幌まで戻ったものの、大雪のためダイヤは乱れ、結局１時間遅れで網走に向けて出発となりました。
　２日目の朝、何とか網走駅に着いたものの、相変らず雪は降り続き、町は静まり返っていました。釧路に通じる釧網線は大雪のため不通になっていて、運行開始の見込みがなく、楽しみにしていた流氷の海を撮影どころではなくなってしまいました。結局、撮影は断念し、昼過ぎの特急で再び札幌に戻り、深夜発の特急「おおぞら」に乗り、根室本線で釧路を目指しました。
　３日目の早朝に到着した釧路ではようやく天候が回復し、予定通りバスに乗り、冬の間タンチョウ達の餌場になっている鶴居村のサンクチュアリに移動しました。ここでの撮影のために持参したカメラ機材を取り出して、ファインダー通してタンチョウの美しい姿を眺め、思う存分撮影することができました（写真３～６枚目）。

　この日の夜は、釧路に宿を取り、以前の旅で見つけた炉端焼きのお店で、北海道の味覚とお酒を楽しみ、ホテルに戻った時には、酔いと連日の列車移動の疲れで爆睡しました。
　最終日は帯広で途中下車して、散策＆名物「豚丼」を食べた後、新千歳空港へと戻り、帰路に着きました。この旅では、大雪というアクシデントに会い、予定が少し狂ったものの、これもまた旅の醍醐味で思い出深いものになりました。