建築後、19年目に入った我が家の木製バルコニーは、18年目の昨年夏に床板・根太を支える大引き材が朽ち落ちて、年末にアルミ製バルコニーに改修しました。
木製であるため、定期的に再塗装メンテを行っていましたが、塗装しても結局は現状維持(延命)で、元通りに復活する訳ではないので、いずれ朽ちるのは仕方ありません。
とは言っても、朽ちることなど普段考えていなかったので、18年目に朽ち落ちた時は流石にショックでした(ガラスが割れたり、使用中に落下などの事故にならなかったのは幸いでした)。
屋外木部については、定期的な再塗装メンテが必要との説明を受け、入居当初は張り切って窓木枠や玄関ドア、デッキなどのメンテは行っていましたが、バルコニーは大きさもあり、高所作業になるため結構大変で、手摺や羽目板、根太や柱部分のすべてを行うと2日は掛かったので、ついつい後回しになっていました。
結局、朽ちるまでの18年間に、部分塗装も含めると全部で6回の再塗装を実施しました。
再塗装の回を追う毎に、木部の劣化(割れや腐朽菌の付着・腐食)が進み、使用する防腐剤入りの塗料(当時、ハウスメーカー推奨のキシラデコール)を塗っても、どんどん浸透するだけで効果があるのかないのか・・・割れや腐食が治る訳でもないので、どんどんメンテのやる気は失せていきました。
バルコニーの各部位の劣化の状況をまとめると、下記の通りで、10年を境に一気に劣化が進んだように思います。
◆根太・大引き部分
・2008年5月(入居後3年目、2回目メンテ時)
黒い水垢汚れはあるものの、腐食は無し(まだ大丈夫)。
・2013年3月(入居後8年目、4回目メンテ時)
「白色腐朽菌」が付着し、腐食が起き始め。大引き集成材の合わせ部の割れも
発生。
・2020年5月(入居後15年目、6回目メンテ時)
大引き剤の割れと腐食が大きく進行。
◆手摺部分
・2010年11月(入居後5年目、3回目メンテ時)
手摺部分の板材にひび割れ発生。南側で直射日光の影響が強く、
比較的早い段階からひび割れ発生。
布団を掛けて干していたが、使い勝手はイマイチだった。
現在のバルコニーの手摺部は木製ではなく、仕様が変ったと聞いたが、
詳細は不明・・・
・2013年3月(入居後8年目、4回目メンテ時)
手摺部のひび割れはさらに進行。
細かい割れが多発し、強度的な心配も感じられるレベルに・・・
◆床部分(スノコ板)
・2007年10月(入居後2年目、1回目メンテ時)
防腐加工注入材のスノコ板は当初の緑っぽい色から変化はあるものの、
特に傷みは無し。
奥行き1800mm仕様で結構広い。
・2010年11月(入居後5年目、3回目メンテ時)
手摺部羽目板の影になる部分のスノコ板が、湿りがちなのか、緑色の苔?が発生。
(腐ったりはしていないので強度的な影響はなし)
・2023年12月(入居後18年目、バルコニー解体時)
バルコニー解体時点で、スノコ板に割れや反りの発生はあったものの、
腐食はなく、割れや抜けなどの強度的な問題はなし。
◆羽目板床部分
・2007年10月(入居後2年目、1回目メンテ時)
最初の再塗装メンテ時の様子。
色落ちはあるものの、特に問題なし。
・2023年12月(入居後18年目、バルコニー解体時)
羽目板材は反りの発生で、打ち込みの釘の緩みが発生し、定期的に打ち込みの
メンテが必要でしたが、マツ材?のためか、バルコニー解体時点でも腐食は
ほとんど発生していなかった。
我が家のバルコニーはこのような経過で劣化が進み、解体&更新となりましたが、同じハウスメーカーで同じような木製バルコニーのお宅にそのまま当てはまるかは不明です。
もう少ししっかりメンテしていれば、延命できたかもしれませんが、我が家の場合、劣化を促進する要因も考えられるので、最後に参考として列記しておきます。
◆バルコニー劣化促進要因
①バルコニーは南側のため、陽射しによる乾燥・割れが進行
②奥行き1800mmのバルコニーで、朽ち落ちた根太を支える大引きが1200mmの
位置にあるため、床下に隠れる状態になり、陽射しが当たらず、乾燥が遅れる
構造だった。
③バルコニーの柱・大引き・床下部分にワイヤーを張ってモッコウバラを絡ませて
育てていたため、風通しを悪くし、乾燥しにくく、湿気がこもる状態に
なっていた。
④木を腐らせる「白色腐朽菌」の発生が多い土地柄。