術後初ロングドライブ
7月に前立腺癌根治のため、全摘出の手術を受けて以降、術後の体調/経過は良好で、合併症の尿漏れや血尿などの症状もほとんどなく、日常の生活をおくれています。
秋も深まり、紅葉の季節になってきて、例年なら“バイクでどこかにツーリング・・・”というパターンですが、今年は「無理は禁物!」とバイクは自粛しているのでお預け・・・
5月以降、遠出のお出掛けをしておらず、ムズムズした日々を過ごしていました。
そんな中、先週末の今年最後の3連休は、初日の土曜は雨だったものの、低気圧通過後の日曜からは天気は回復傾向にあり、岐阜や長野県の天気をチェックすると快晴マークが・・・
「車でのドライブなら大丈夫かな?」と、急遽車での遠出を解禁して、11/4の月曜に愛車ジムニーで出掛けることにしました。
日の出を見たくて・・・
ドライブを思い立ったのは前日の日曜日・・・
行き先は独身の頃に何度か撮影で訪れた長野県岡谷市の「高ボッチ高原」としました。
塩尻と岡谷市の間に位置する高ボッチ山(1665m)の山頂周りのなだらかな高原で、眼下に諏訪湖、南東方面には八ヶ岳、中央アルプス、そして条件が良ければ、その間に富士山も遠望・・・さらに、北西方面には北アルプスと360°の眺望が楽しめる場所です。
最近はネットの普及で、その眺望の素晴らしさが紹介され、多くの人が知り、訪れるようになったようですが、昔は、山荘が1軒あるだけで観光化されておらず、早朝に撮影に行っても数人しかいないような穴場でした。
久しぶりに訪れたくなって、前日の夕方から持ち物の準備を慌てて済ませ、出掛けたのでした。
日の出の時間は6:12・・・5時には現地に到着しておきたいので、逆算して1時に自宅を出発とし、22時過ぎに床に就いて仮眠を取りました。
1時前に自宅を出発しましたが、バイク復活の2020年以降は、ほとんどの遠出はツーリングで、車での長距離は久しぶり・・・
しかも深夜の走行のため、道路は空いているものの、スピード感がわからず、少し抑え気味に慎重に走っていきました。
ルートはいつもの国道19号・・・
先行のトラックに付いて、缶コーヒーと夜食代わりに買ったクッキーを頬張りながら、順調に進んで行きました。
途中、薮原宿辺りでは気温が5~8℃と想っていたよりも低く、霧も出てきて、少々不安に・・・
無事に国道19号を走り切り、4時過ぎに長野県塩尻市に到着しました。
ここから山に登るまでに、コンビニで朝食用の菓子パンやおにぎりを購入し、国道20号の塩尻峠の手前で左折し、高ボッチ高原へと通じるルートに入りました。
高原の展望台までは約8kmの山間ルートで、舗装はされているものの、道幅は狭く、昔とそれほど変っていない様子・・・
週末の雨のため路面は濡れていて、落ち葉も積もっているので、真っ暗な中、ヘッドライトを頼りに慎重に進みました。
こうして5時過ぎに、高ボッチ見晴らしの丘の展望台に到着しましたが、既に狭い道路の路肩には車が停まっており、駐車らしき場所にも車が並び、満車のような状態・・・
閑散とした昔の面影はなく、勝手がわからず戸惑いながらも、展望台を過ぎたところでUターンし、何とか駐車スペースを見つけたのでした。
期待以上の景色が・・・
6時過ぎの日の出までは約1時間・・・
しばらく車の中で休んでいましたが、まだ薄暗い中、防寒着に身を包んだ人達が展望台の方に歩いて行くので、自分も準備に・・・
とは言っても、先日たまたま一眼レフカメラを久しぶりに取り出した際、レンズのリング部分のゴムがネトネトになっていたので、今回カメラ機材は持参しておらず、また服装もGパンにシャツ+フリースという軽装です。
車を降りて、100mほど先の展望台に向かうと、日の出にはまだ40分ほどありましたが、周りは薄っすらと明るくなり始め、展望台近くの駐車場にはかなりの台数の車が(100台弱?)・・・
展望台のある小高い丘には多くの人影が見え、もう昔の閑散とした高ボッチの面影はありませんでした。
展望台へと通じる散策路には、既に日の出の様子を見学&撮影しようと、三脚に一眼レフカメラを構えたカメラマンがずらりと並び、自分もかろうじて散策路に入ってすぐに、その列の末端に並ぶことができました。
そして、前方を眺めると、既に東の空は赤く染まり始め、左に八ヶ岳、右に中央アルプス、そしてその間には、単独峰の富士山のシルエットが眺められ、感動!
下の諏訪湖や街には雲がかかり、雲海状態・・・
期待していた以上の景色が現れ、スマホでの撮影に没頭しました(周りに本格カメラマンの多い中、軽装でのスマホ撮影はちょっと恥ずかしかった~。一眼レフカメラと上着を持ってこなかったことを後悔・・・)
あまりの景色に寒さも忘れ、撮影に夢中になっていましたが、日の出の時間が近づくにつれて、南からの風で雲が次々と流れてきて、山のシルエットが見えなくなると共に、赤く染まった空の色も薄らいできました。
ふと後方を振り返ると、北アルプスの山並みがはっきりと眺めることができ、穂高や槍ヶ岳の頂上付近は朝陽に照らされて、赤く染まり始めていました。
結局、日の出の様子は雲に覆われて眺めることはできませんでしたが、日の出前のわずかなタイミングで、運良く富士山と雲海の様子を眺めることができ、久しぶりにここからの360°の眺望を楽しむことができ、大満足でした。